とある王女の書評空間(ラノベレビュー)

二次元世界のエリート美少女による、宇宙一クオリティの高いラノベブログよ!

ポスト『スライム倒して300年』なるか?――『魔王の娘は世界最強だけどヒキニート! ~廃教会に引きこもってたら女神様として信仰されました~』

魔王の娘は世界最強だけどヒキニート!  ~廃教会に引きこもってたら女神様として信仰されました~ (GAノベル)

 

うわぁ……人間滅ぼすのめんどくさすぎっ!


小説家になろう』連載の人気作、書籍化決定!
働かない幼女のアンチ労働ファンタジー、ここに開幕!!

大魔王が造り出した世界最強の生物兵器アイリス=クライシス。
だが大魔王は知らなかった――アイリスが筋金入りの引きこもりニート気質だということを!

ところが引きこもり生活を続けていたら、いつの間にか女神様として信仰されちゃって!?
「いやいや、私は大魔王の娘なんだってば! 」
溢れるほどの魔力がもとでスライムに懐かれたりドラゴン親子に決闘を挑まれたり、村人がだんだん増えちゃったりして……

はたして夢の『働かない生活』は守れるのか?
最強魔族なのに村人から可愛がられすぎな怠けて無敵のアットホームコメディ開幕!! 

 

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いや~、『おきらく女魔導士とメイド人形の開拓記 』 のときといい、あたしの先見の明は天才的ね。目を付けた作品がことごとく書籍化してる。

 

GAノベルで百合で幼女なあたりは年中麦茶太郎先生の前作『魔法適性9999』とも共通してるけど、あっちは可愛らしい表紙に反して時々グロやシリアスなシーンが挿入されるから、ほんわかタイムが中断されちゃうってデメリットがあったのよね。

 

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本作の雰囲気は森田季節先生の『スライム倒して300年』に近いまったりスローライフものだから、そんな心配とは一切無縁なのがいいわね。

やっぱり幼女は愛でるのが一番! 萌え萌えなシーンをどんどん入れるべきだわ!

 

でもこんないい作品なのに、どうも人気は今一つらしいの。

『マホテキ』はドラマCDやイメージソングを作ってもらったり、つい最近もコミカライズが決まったりしてるし、比較対象の『スライム倒して300年』だって何度も何度も重版してるのに対して、こっちは二巻が出るかどうか危うい売上らしいのよね。

先生のツイートが、切実さを物語ってる。 

 

 

ええっ!? 売れてないの!?

この作品が一巻打ち切りなんて、絶対ダメだわ! ダメったらダメよ!

どう考えても年中麦茶太郎先生の最高傑作じゃない!

 

椎野せら先生の、どことなく47AgDragon先生を髣髴とさせる、柔らかな表情のアイリスを見れば、絶対続きが読みたくなるはずよ!

アイリスのすべすべなお肌をぎゅーって抱きしめたくなるでしょ? 

 

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あと忘れちゃいけないのが、本作のマスコット的存在でもあるスライムのプニガミよ!

アイリスは主人公だけどニート気質で動きたがらないから、そのままだと画面に変化が乏しくなっちゃうけど、よく喋って(鳴いて)全身で感情を表現するプニガミがいてくれるおかげで、画面に動きが出て来るの!

 

ぷにっとした鳴き声に、ぷにぷになオノマトペ

戦闘能力は皆無だけど、作品に魅力を添える力はプニガミが最強よ!

 

「まずは目覚めの一杯ね」

 アイリスは全裸のまま外に出て、井戸に向かう。

 しかし、そこには意外な光景があった。

 井戸を塞ぐようにして、青く丸い物体が、ぷにぷにとうごめいているではないか。

「スライム……? どうしてこんなところに」

ぷにー

 青いスライムは井戸から飛び降り、アイリスに向かってぷにぷにと近寄ってきた。

ぷに! ぷにぷにぷにー

「何を言ってるのか分からない……今読み取るから待って」

 アイリスはスライムの表面に触れる。

 ひんやりぷにぷにして、とても触り心地がよかった。

 

(略)

 

ぷにー!

「さっそくベッドにしろって? じゃあ、お言葉に甘えて……」

 アイリスは丸いスライムの体に覆い被さり、うつ伏せになった。

 全裸なので、ひんやりぷにぷにした心地よい感触が直に伝わってくる。

 思っていたよりも凄い。

 ずっと椅子に寝ていたから、なおのことスライムの寝心地のよさが際立ってしまう。

「あ、あなた、最高ね! 忠誠とかはいらないけど、私の友達になってちょうだい!」

ぷにぷにー

 スライムはぷにぷにと全身を使って頷き、アイリスを乗せたまま教会に入っていく。

 

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プニガミ超可愛い~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっっっ!!!!!!

 

イラスト出てくる度についついプニガミを探しちゃう!

表紙だけじゃなくて、口絵にもいて嬉しかったわ!

青い体を赤らめて、マリオンの後ろでぷんぷんしてる姿がキュート!

 

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本編だと、プニガミがアイリスを包み込んで、お風呂代わりぷにぷにむにむにしてアイリスを綺麗にするシーンが好き!

 

「ぷにー」
「お風呂がないのに入れって言ってたの? 無理言わないでよ」
「ぷにぷにー」
「自分が風呂になる? 何を言って……わ、わっ!」
 スライムに覆い被さっていたアイリスだが、突如、体がスライムの内側にめり込んでいった。
 そして全身が、ひんやりぷにぷにした感触に包まれる。
 今、アイリスは、頭だけをスライムから出し、それ以外の場所は完全に取り込まれていた。
「あー……やばい……何これ、気持ちいい……」
「ぷにぃー」
「あ、あ……そんな、的確にぷにぷにとマッサージされたら、私……」
「ぷにぷにぃー」
「洗われるー、洗われるー」
 スライムの内部でアイリスは、ぷにぷにされたり、むにむにされたりと、丹念に洗われた。
 まるで毛穴一つ一つまで綺麗になったのではというくらい洗われた。
 そして再びスライムの上に浮上する。
「ふぁぁ……気持ちよすぎて寝ちゃうところだった……」
 アイリスは夢見心地に呟く。
「しかも、全身スベスベになってるわ……凄い。生まれたてみたい。いや、私はこの前、生まれたばかりなんだけど……つまり生まれたてより凄い!」
 何かこう、自分の肌が輝いているように見えた。
 汚れなど一つもない。
 指先でなぞると、やみつきになりそうなほど触り心地がよかった。
 自分の体なのに!

 

あたしも全裸になってプニガミにダイブしたいわ!

全身くまなくぷにぷにむにむにされたい!

 

年中麦茶太郎先生によると、プニガミは男も綺麗にしてくれるそうよ。

 

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「あー俺もプニガミに洗われてー! あそこ(さあ、どこかしら?)をプニガミにぷにぷにむにむにされたら人生で最高の快楽が味わえそうだぜ!」って欲望もお手の物。

 

本作の人気はプニガミに支えられてると言っても過言じゃないでしょうね。

最近描かれたファンアートだと、プニガミは登場率一〇〇%なのよ!

 

 

 

 

 

 

 

この作品はポスト『スライム倒して300年』になるべきよ!

売れて売れて売れまくって、メディアミックスで更に知名度を上げて、GA文庫の未来を担う作品になれば、もっとプニガミをぷにぷにできるわ!

 

さあ、これを読んだら今すぐ買うのよ! 面白さはあたしの折り紙付きなんだから! 

 

 

彼はリア充絶対ぶん殴るマン――『3年B組 ネクロマンサー先生』

3年B組 ネクロマンサー先生 (GA文庫)

 

ネガティブ&性悪すぎて、逆に名教師!?


SOW先生、GA文庫参入作!!

「というわけで、俺を魔王軍に入れてくれ! そして人類を滅ぼそう!!」
暗黒式魔導師クトゥーは勇者の仲間だったが、
その女勇者レティシアにフラれたショックからパーティーを離脱。
そのまま魔王に直接リクルート!?

「それなら、君にピッタリの仕事があるんだよ~」
魔王は過激なクトゥーを持て余し、彼に与えた役職は、
気まぐれで創っちゃった学校の教師!!
しかし、担当クラスは人類文化に憧れる落ちこぼれの低級魔族ばかり……

「お前らを人類廃滅の使徒にする! 」
「「ええ~っ面倒くさい人きたー」」
激ネガティブなクトゥーの腐りきった性根と型破りな授業が、
生徒たちの心を育み、彼らの才能をグングン伸ばす!?

これは、後世に『闇統べる者』と讃えられし、
伝説の教師の授業記録である。 

 

表紙の眼鏡っ娘委員長萌え~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっっ!!!!!!

 

ぶっちゃけSOW先生って政治ツイートが多いからあんまり関わりたくないんだけど、表紙の委員長が可愛すぎるから買うことにしたの!

 

いや~、表紙眺めてるだけで妄想が止まらないわ!

制服の地味な色合いを考えると一途なまでに真面目なキャラなんだろうなとか、眼鏡掛けてて黒髪ロングってことはきっと敬語で話すんだろうなとか、ロゴで隠れてるけどおっぱいはそれなりの大きさなんだろうなとか、頬を赤らめてる様子からツンデレ気質もあるんだろうなとか、そこかしこにときめいちゃう!

 

発売が近づいて、挿絵が公開されたときはもっと興奮したわ!

 

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あぁ^~ライムが可愛いのよ^~。

スライムみたいにぽよんぽよんな胸に顔を埋めて感触を堪能したいわ~。

予想通り真面目な敬語委員長で良かった~。

ホテル ギガントキャッスルへようこそ』といい、SOW先生の作品は魅力的なヒロインに恵まれてるわね。表紙買いしたくなっちゃう。

 

そんなライム達学園の生徒を指導するのが、主人公のクトゥー。

暗黒式魔導を極めすぎて、周囲の人間から無条件に嫌悪感を抱かれる始末。

お風呂場のカビのごとく「生理的に無理」と拒絶される様は『物理的に孤立してる俺の高校生活』の業平なんかとは比べ物にならないくらい孤立してるわね。

 

おまけに、あまりにもキモがられすぎて性格歪みまくってるし。

イケメンってだけで同僚にこの仕打ち。

 

「ヨルムンガルト」の職員室。

 ここには、各クラスの担任の他に、各種専門課程の教員たちも揃っていた。

「やぁ、あなたがクトゥーさんですね。お話は聞いています。よろしくお願いいたします」

 職員室に入ったクトゥーを出迎える、先任の教師。

「そいや!」

「なんと!?」

 その顔面に、クトゥーは出会って二秒で拳を叩き込んだ。

 

 てっきり、魔族一般では蔑視の対象となる混血をなじられたのだと思ったラーヴェルトであったが、そうではなかったらしい。

「え、じゃ……なんなんですか?」

「だからお前のツラだよ」

「それって、あの……もしかして……?」

「イケメンは死ねばいい」

「わぁ……」

 人としてどうだろうという最低な発言を、これでもかと言うほど恥ずかしげもなく放つクトゥー。ここまで堂々としていると、かえって小気味がいい。

 

最近、主人公のクズ度が日に日にインフレしすぎぃ!

『女神の勇者を倒すゲスな方法』の真一はまだ内面がまともだったけど、『骨の髄まで異世界をしゃぶるのが鈴木なのよー! !』の鈴木は完全にいじめっこ側だし、本作のクトゥーに至っては最早チンピラ同然だし!

 

調子に乗りまくってライムに殴り飛ばされるシーンは『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』のグレンっぽかったわね。 

JKに暴力振るわれるならむしろご褒美かしら?

 

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一般的なラノベ読者からの好感度は地の底に落ちてそうなクトゥーだけど、だからこそ鬱屈した日常を送ってる層からはかなりの共感を得られるかもしれないわね。

 

最底辺のクズだから、他人を見下さない。

劣等感を抱えているから、生徒の長所を見つけられる。

嫉妬深いから、渇きを原動力にできる。

 

「生まれつき高級な生まれの連中など、使えないもんだ。頭がいい身長が高い格好がいい金持ちの生まれ――なんかしら恵まれているヤツはそこで“満足”できちまう。いいか、”渇する”者こそが、力を得るのだ」

 

「むしろお前たちは逸材だ。下等とさげすまれている? 低級とバカにされている……いいじゃないか。楽しいぞ。自分を見下した者を、見下し返す瞬間は。お前たちはそれを味わえる資格を持っているんだからなぁ」

 

ルサンチマンを抱えてるのなら、これほどピッタリな作品はないかもね。

 

3年B組 ネクロマンサー先生 (GA文庫)

3年B組 ネクロマンサー先生 (GA文庫)