kt60先生からレビューを依頼されたり、Twitterアカウントを取得したりと、ますますラノベ界での存在感を増している読書メーターの重鎮レビュアー、真白優樹。
優樹とあたしって、読む作品が結構似通ってるのよね。
誰もが知ってる人気作よりは、売上そこそこの中堅どころや、他のラノベ読みが感想を書かないマイナーな作品が中心。
『孤高の精霊術師』や『魔法学園<エステリオ>の管理人』まで優樹と共読になるくらいだしね。そりゃあ、相性が三五〇%まで跳ね上がるのも納得だわ。
共読数は一〇〇冊に到達。
今の優樹の読書数が一九一九冊だから、割合にしておよそ五%だわ。
ニ〇冊に一冊はあたしと同じ本を読んでる計算。
さらに、真白優樹風レビューが三〇本になったの!
ラノベレビューの巨人、真白優樹を解剖する。で書いたけど、文章力向上のために去年から優樹の文体を模写し続けて半年も経ったのよ!
あたしの華麗なる成長っぷりを見せてあげるわ!
模写一冊目『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』
模写一〇冊目『魔迷宮のセイレーンが歌いません』
模写ニ〇冊目『ぜったい転職したいんです!! ~バニーガールは賢者を目指す~』
模写三〇冊目『クラスのギャルとゲーム実況 part.1』
この半年間を通して変わったことは、大きく分けると三つあるかしら。
変化①:文章構成に悩まなくなった
模写する前は作品ごとにその都度構成を考えてて、しかもニ五五字に収めないといけないから、書いては消してを三〇分から一時間くらいずっと繰り返してたわね。レビューを書くのが嫌で嫌でたまらなかったわ。
その点優樹のレビューはフォーマットが決まってるから、これまでは文章構成に悩んでた時間を作品の読み込みに使えるようになって、結果としてレビューの質が大幅に向上したんじゃないかしら。
変化②:抽象化スキルが上がった
模写一冊目の『俺好き』と一〇冊目の『魔迷宮』レビュー冒頭を比較すると、『俺好き』では主人公とヒロインを制限次数の半分近くも費やして紹介している一方、『魔迷宮』では物語の概要を一行でシンプルに説明してる。
専門用語を使うなら、ログラインが書けるようになった。
これは作家デビューにあたって重要なスキルだから、図らずもプロへの道に一歩近づいたってことになるわね。意外な副産物だわ。
変化③:優先順位を付けられるようになった
「概要」「キャッチコピー」「誘導」「次巻も楽しみだわ。」を書いてしまえば、残るのはせいぜい百数十文字。
だからこそ、その作品が持っている一番の魅力を語らなければいけない。
それに失敗した模写一七冊目の『瀬川くんはゲームだけしていたい。』では 、あたしのレビューが立ち読みすれば分かる程度のキャラ紹介でしかなかったのに対し、優樹は「主人公とヒロインの立ち位置の逆転」という、物語の面白さを的確に言語化したレビューを投稿していたわ。
『クラスのギャルとゲーム実況』ではその点を反省。
四人いる実況者それぞれの紹介はせず、「ありのままの自分をさらけ出す楽しさ」に焦点を当てたレビューにしたわ。それが作者の一番書きたかったシーンだろうし。
実際、優樹があたしの後に書いたレビューも着眼点は同じだったわ。
たった三〇冊だったけど、考えながら書くと結構成長できるものね。
一応、文体模写は五〇冊か一〇〇冊までは続ける予定。
それが終わったら……次はサキイカスルメでも模写しようかしら。
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