ムコーダを狙う新たな女神の影!?
「勇者召喚」に巻き込まれ、現代日本から剣と魔法の異世界へとやってきたサラリーマン、ムコーダこと向田剛志。
現代日本の商品を取り寄せる固有スキル「ネットスーパー」だけが頼りのムコーダだったけど、彼が作る料理目当てで伝説の魔獣フェンリルのフェルが従魔に!
さらにスライムの子供スイも加わって、ゆったりのんびりと旅を続けていた。
ときには冒険者として町を危機から颯爽と(?)救い、ときには商人として奥様方のハートを掴んでいく(?)ムコーダ。
そんな旅の途中で、新たな仲間との出会いが……?
一方、相も変わらず神界からムコーダへこっそりとお供えを要求する風の女神ニンリルだったが、彼女の抜け駆けがとうとう他の女神たちの知るところに!
そして、あのニンリルの同僚たちがムコーダの「ネットスーパー」を黙って見逃すはずもなく……!?
「小説家になろう」年間1位のとんでも異世界冒険譚、堂々の第2巻!
二巻発売からそろそろ二ヶ月経とうとしてるのに、ブログの『とんスキ』人気は全然衰える気配がないわね。
未だに注目記事に『とんスキ』のコンテンツが出てくるし。
それだけあたしのレビューを待ち望んでる読者が多いってことかしら。
本当は発売当日、あるいは少なくとも発売週に投稿すべきだったんだろうけど、ぶっちゃけ二巻が期待を裏切るつまらなさだったのよね。
だから書く気になれなかったの。
一巻のレビュー最後で「擬音密度の上昇」と「主要キャラの早期登場」を要求したわけだけど、二巻ではそのどちらも果たされてなかったわ。
例えば『とんスキ』を象徴するスイのビュッビュッするシーンは
森の中を歩いていると、早速ゴブリンを発見。3匹いるな。
『あるじー、スイがビュッビュッってやっていい?』
「いいぞ」
ビュッ、ビュッ、ビュッ。
ゴブリンはスイの酸弾に当たってバタンと倒れる。倒れたゴブリンは3匹とも腹に大きな穴が開いていた。……相変わらずすごい威力だな。
と
『デカいのが来るぞ』
フェルのその言葉の後に姿を現したのは、幅だけでも1メートルはありそうな超がつくほどデカいムカデだった。
「ギィィィィッ」
「こ、これがジャイアントセンチピードかっ!?」
『うむ。少し待っていろ』
フェルがジャイアントセンチピードに対峙し、いざ攻撃をというところで……。
ビュッ。ドサッ。
頭をもたげていたジャイアントセンチピードが横にドサッと倒れた。
ジャイアントセンチピードの顎下から脳天にかけて大きな穴が開いていた。
『ヤッター! スイ大きいの倒したよー』
ス、スイ……。
の二つだけ。
ビュッビュッしない『とんスキ』なんて、AAのない包囲殲滅陣だわ!
あと、表紙中央を陣取っててタイトルでも触れられてるドラちゃんについて。
初登場が三三〇ページってどうなのよ!
モロに『戦慄の魔術師と五帝獣』の轍踏んじゃってるし!
あー……もう二巻で切っちゃおうかしら。
ただその一方で、評価できるポイントも二つあるのよね。
一つ目は、前巻と比較してスイの出番が増えたこと。
ビッグスライムになったり、鞄からジーッと覗いてたり、フェルにシャワーをかけてあげたり……それら全てに挿絵が付いてるのもいいわね。
挿絵は無いけど、ダンジョンを楽しみにしてるスイの描写も可愛いわ。
『ぬ、ダンジョンか。人の街にあるダンジョンは初めてだな。面白そうではないか』
フェル、ダンジョンに反応しないの。なんか嫌な予感がするな……。
『ダンジョン? 戦うのー?』
ああ、スイも鞄から這い出してきちゃったよ。
『ああ、そうだ。スイ、ダンジョンに行くぞ』
『ダンジョン~』
何故かテンションが高くなったスイがポンポン飛び跳ねる。
ニンリルの出番が増えてたのも好評価ポイントね。
ど・れ・に・し・よ・うか・のう~。よし、これなのじゃ。赤い果実らしきものが載った白くて三角の”すとろべりーしょーとけーき”という菓子じゃ。どれどれ、パクリ。むっはー、こ、これはものすごく美味しいのじゃーッ! 中のふかふかと周りの白いのがすっごく合うのじゃ。この赤い果実も甘酸っぱくて実に良いのう。パクパクパクパク。はっ、もうないのじゃ。
ちょっと食べ足りない気がするから、もう1ついただくのじゃ。次はー、これじゃ。丸くて柔らかい”しゅーくりーむ”というやつじゃ。どれどれ、パクリ。むはーッ、周りのふんわりしたものの中の黄みがかった甘~いのがたまらんのう。これは良いっ、美味いのじゃ。パクパクパクパク。はっ、もうないのじゃ。
さて、三巻はどうしようかしら……?
とんでもスキルで異世界放浪メシ 2 羽根つき餃子×幻の竜 (オーバーラップノベルス)
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