とある王女の書評空間(ラノベレビュー)

二次元世界のエリート美少女による、宇宙一クオリティの高いラノベブログよ!

のじゃロリ破壊神との甘々な関係にときめき!――『元勇者、印税生活はじめました。~担当編集はかつての宿敵~』

元勇者、印税生活はじめました。~担当編集はかつての宿敵~ (GA文庫)

 

おお勇者よ。重版連発とはおめでたい!

異世界の危機をその手で救った少年、刃桐創一。
勇者の使命を終え、現代日本に帰った彼が最初にやったこととは

――異世界での冒険をそのままライトノベルに書いちゃった!
実体験ならではのリアリティが絶賛され、即デビュー&人気作家の仲間入り。
だが貴重な経験ストックをわずか三巻分で使い尽くし……

「うおおお、続きが書けねえーっ!!」
迫る納期! 重すぎるファンの期待!
さらに担当編集は――

「お前、倒したはずの破壊神だろ!?」
ネタを破壊しまくるかつての宿敵登場で、どうなる俺の印税生活!?

異世界帰りの勇者さま、ラノベ書いたら大ヒット!
最強だけど締め切りには完敗。
元勇者の実録切り売りストーリー!

 

庄司智のラノベ編集者NIGHT! SIN 【第6回】で印税生活に触れた矢先のタイムリーな出版。ちょうどいいタイミングね。

今日で辞めちゃう、本の王国浜松西店の店員もおすすめしてるし。 

 

 

こりゃ負けてられないわね!

あたしも承認欲求を満たすためにレビューするわよ!

 

あたし、『はたらく魔王さま!』みたいな呉越同舟コメディが大好きなの!

あらすじ見て速攻で買ったわ!

 

破壊神のくせにビビリな梨々が『魔王、配信中!?』のイスティっぽくていいわ!

かつての力を失ってる点も一緒だしね。

自分から一方的に創一を攻撃しておいて、ショボい呪文しか発動しない姿がどこか愛らしいわ。 偉そうな口調と臆病な姿のギャップ萌え!

 

 「問答無用じゃ! いでよ【永劫焔獄無限迷宮】!」

「ぐっ……!?」

 間に合わない……!

 リリィはニヤリと笑みを浮かべ、無防備な俺へと力を叩き込む!

 その小柄な体から紅蓮の光が放たれて、目を固くつむったその刹那――。

 かすかな熱を孕んだ風が、俺の頬をするりと撫でた。

「……は?」

(略)

「…………エアコンでもつけたのか?」

「ちっ、ちが……! いまのはただの準備体操ぞ! 今度こそ覚悟せよ
!」

 そうしてまたリリィは必死の形相で呪文を唱えて――。

「いでよ……! 【永劫焔獄無限迷宮】!」

 ふんわり。

 先ほどよりかは、幾分熱い風だった。

ハロゲンヒーターかな?」

「うぐーっ!」

 リリィは顔と、ぴんっと長い耳まで真っ赤にして唸る。

 しかしそうかと思えば床に腰を落として、がっくりとうなだれてしまうのだ。

(略)

「うぐうぐ……このままわらわはギッタギタのメッタメタに乱暴されて、こっ、言葉では言い表せぬような恥辱のかぎりを尽くされるのであろう……ならば、か、かくなるうえは……!」

「は、え、ちょっ……ちょっと待てぇえええええええ!?」

 

あらすじや口絵やGA文庫の立ち読みだとほとんど分からない*1けど、梨々はのじゃロリなの! ちゃんとキャラの属性は試読部分に盛り込みなさいよ! セールスポイントでしょ!

妹の登場ページはカットするか後回しにして、とっととヒロイン紹介しなさい!

 

……まあそれは編集が悪いとして、霜野おつかい先生は『魔王と姫と叡智の書』からキャラを立たせるのが大分上手くなったわね。

仕事を通じて梨々のデレがどんどん進行していく様は、あまりの甘さに読んでて砂糖を吐き出したくなったわ。すっごい。

初めての打ち合わせでいきなりこれだもの。

 

「……ハギリ先生よ」

「うっ、な、なんだよ」

 梨々は固い面持ちのまま、ゆっくりと口を開く。

 先ほど魔術をぶっぱなそうとしたときよりも、なぜか威圧感は割り増しだ。

 さてどんな言葉が飛び出すのか……ごくりと喉を鳴らしたその瞬間。

 梨々はまっすぐ右手を差し出し、頭を深く下げてこう言った。

 

「握手してくだされ!」

 

「………は?」

 今、なんて言ったこいつ。

 固まる俺の手を強引に取り、梨々はぎゅっぎゅと強く握りしめた。

「おお……この手であの傑作が生み出されておったのじゃな……感激じゃ! ぎゅうう!」

「ちょっ、まっ、ああっ!?」

 挙げ句の果てに頬ずりされて、そのたわわな胸に抱きしめられる始末。深い谷間に俺の手が吸い込まれてしまう。暖かいし柔らかいしで、体温が一気に上昇する。 

 そのうえ梨々はなぜか感極まったような蕩けた顔をするのだ。

 これではまるで、俺が梨々の胸を揉みしだいているかのようで――。

 

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あっまーーーーーーーーーーーーーーーーーーいっっっっっっっっ!!!!

死闘を繰り広げた関係には全然見えないし! なにこのちょろイン!? 

 

破壊神とは思えないくらいピュアなのよね。

敵対してた創一のファンだと、本人の目の前で包み隠さず宣言するし。

 

「わらわは、ハギリ先生の大ファンなのじゃ!」

「…………は」

 対する俺は、しばしフリーズしてしまうのだ。

「ふぁ、ファン……? 誰が……誰の?」

「わらわがおぬしのファンなのじゃ」

 梨々はもう一度造作もなく言い放った。

「わくわくする冒険の連続に、魅力的な登場人物。そしてなにより息遣いが感じられるほどリアルな世界。それらすべてに魅了されてのう。既刊三冊、すり切れるほど読んだ」

 梨々はうっとりと目を細めて笑う。

「だから四巻、ずっと待っておったのじゃ」

「っ!?」

「過去のことは水に流し……これからは担当編集として、ともに作品をつくっていけたらうれしいぞ!」

 梨々はもう一度、満面の笑みで右手を差し出す。

 

全体的に『はたらく魔王さま!』の亜種的な作品で、イラストレーターは勇者の仲間、編集長は破壊神の右腕、創一を殺そうとした腹心は先輩ラノベ作家*2と、異世界関係者でわいわいやってくスタイル。

 

マジで梨々が可愛いから、表紙や立ち読みやこの記事でキュンと来たらおすすめ。

エピローグで描かれる、創一と梨々の白昼堂々のラブロマンスは激甘よ。

 

 

 

*1:bookwalkerの試し読みなら一七九ページまで読める。

*2:ネタバレだけど、メロンブックスの特典に名前が出てる。