「読者に愛される“キャラクター”を生み出し、“キャラクターにファンが惹きつけられる”正統派ライトノベル」をコンセプトに掲げる講談社ラノベ文庫。
何故かはわからないけど、やたらと魔王ものが多い気がするのよね。
この記事では、これまでに出た中からおすすめの作品を五つ紹介するわ!
ブームが去っても魔王ものの魅力は色褪せないんだから!
第五位:さすがです勇者さま!
異世界に召喚され、人間離れした勇者の力を手に入れた高校生・鈴原悠理。だが、勇者として異世界を救おうとするものの、なんと世界はとっくに平和になっていた! 「魔族との戦争は?」「もう終わりました」「……魔王は?」「バイトで学費を稼ぎながら学生してます」戦うべき敵も、悪の陰謀も、世界の危機も何もない。開き直ることにした悠理は、魔王の少女・シルヴィアたちとともに、平穏な学園生活を送ろうとする。だが、剣を振れば教室が崩壊、クシャミ一発で学院の魔術結界を破壊するなど、無駄に超人的なパワーを持ってしまったせいで、悠理の学園生活はトラブル満載で……!? ただ平和に暮らしたい勇者と魔王が贈る異世界学園コメディ開幕!(公式サイト)
『契ってください魔王陛下。』に引き続き、あさのハジメ×茉宮祈芹コンビの作品。
ロリで貧乳でボクっ娘で、魔王のくせに威厳ゼロなシルヴィが可愛いっ!
ただストーリーはイマイチ。中身の薄さを思わせぶりな描写でごまかしてばっかり。
あさのハジメ節が悪い方向に作用しちゃってる。
『まよチキ!』が面白かっただけに、近年の打ち切りラッシュから早く抜けだすことを期待してるわ。
第四位:異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術
MMORPGクロスレヴェリにおいて坂本拓真は、他プレイヤーから『魔王』と呼ばれるほど圧倒的な強さを誇っていた。ある日、彼はゲーム内の姿で異世界へと召喚されてしまう。そこには「私こそが召喚主」と言い張る少女が2人いた。拓真は彼女たちから召喚獣用の奴隷化魔術をかけられる――しかし固有能力《魔術反射》発動! 奴隷と化したのは少女たちだった! 困惑する拓真。彼は最強の魔術師だが、コミュ力が絶無なのだ。悩んで放った一言はゲーム内で使っていた魔王ロールプレイで!? 「俺がすごいだと? 当然だ。我はディアヴロ……魔王と怖れられし者ぞ!」やがて世界を震撼させる魔王(演技)が絶対的な強さで突き進む異世界冒険譚、開幕!(公式サイト)
なろう系っぽいけどなろう系じゃない作品。
この記事で紹介してる中では一番密度の濃い作品かしら。
とは言っても時代に取り残されたおっさんが好みそうな設定ガチガチファンタジーじゃなくて、いわゆる「ゲーム系ファンタジー」だから、なろう系に親しんでれば楽しめる作りになってるわ。
コミカライズもしてて、所々でディアボロが見せる緊張感のない表情がグッド。
先月にシリーズ累計売上が八〇万部を超えて、多分アニメ化一歩手前の本作。
本日文庫8巻発売&9日にコミック5巻発売の『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』はシリーズ累計80万部を突破!(電子含む)
— 庄司智 (@ss_editor) 2017年8月2日
ラノベの市況の変化を考えれば2倍、
発展途上のレーベルであることを考えてさらに2倍、
そしていつもの3倍の回転を加えれば……960万部相当だー!
(違います) pic.twitter.com/hWCEaNtPYm
話題になる前に読んどくといいかも。
第三位:チートな魔王の道具屋は、今日もJKJCが働かない!?
異世界《オルディア》は長きに渡り人と魔が争っていた。人族でありながら《魔界》を統べる“魔王”ユートは、とある目的のために身分を偽り、街の片隅で道具屋を営んでいる。ある日、店唯一の従業員ワルワラ(ダークエルフメイド)を追いかけて現代日本の秋葉原に赴いたユートは、JKJC姉妹――神楽嶽常立と御中に出会う。成り行きで彼女たちをアルバイトに雇ってはみたものの……二人はちっとも働いてくれなかった! 「冒険に行くわよ!」「ゲームみたくレベルが上がったりするかな?」仕事そっちのけで異世界ライフを満喫する姉妹に翻弄される“魔王”さまの明日はどっちだ!? 心優しき魔王とはた迷惑なJKJCが織り成すファンタジーコメディー!
イラストを担当するのは、シコれるJKに定評のあるすし*先生。
そこまで多くの作品を手がけてはないけれど、その類まれなるJKパッションに他レーベルの編集も目をつけたのか『俺の青春を生け贄に、彼女の前髪をオープン』や、今月下旬発売予定の『ワキヤくんの主役理論』にも抜擢されてるわ。
もうね、制服姿がシコい! シコいわ! 激シコよ!
『虚無の魔王、創世の英雄姫』なんて出すくらいなら三巻出しなさいよ!
すし*先生はJKのスペシャリストなのに、あんな暗そうな話担当させたって意味ないでしょ! 一巻で打ち切られて当然だわ!
第二位:魔王、配信中!?
『はいどうもおー! みなさんこんばんは、魔王でっす!』
『わこつ』『ばんわ』『魔王さん今日もかわいい』『死ねクソ魔王』
勇者の息子である日下勇真の家には、引きこもりの魔王がいる。その名はイスティ。一度勇者に滅ぼされながらも復活し、息子である勇真に復讐せんがために現れるが、機嫌の良くなかった勇真に一瞬でボコられ、そして日下家に引きこもってしまったのだ。
そんな魔王は、爆死ガチャ生放送や他の生主に喧嘩を売るなど、引きこもりのリア充として生き生きと活動していた! 状況を苦々しく思っていたら、ある日魔王がとんでもないことを提案して――!?
生放送は危険がいっぱい!? 炎上上等コメディ、開幕!(公式サイト)
魔王なのに、引きこもって配信業をしてるってギャップが最高だわ!
ロリで八重歯って属性が、庇護欲を一層掻き立てるわね!
今ではすっかり力を失ってるのに、魔王としてブイブイ言わせてた頃の栄光を忘れられないのか、勇真にちょっかい出してはボコられる光景が微笑ましいわ。
やってることはクズニートなんだけど、完全に威厳が無くなっちゃっていじられキャラと化してるイスティを見てると、不思議と愛らしくて憎めなくなっちゃうのよね。
さあ、いよいよ第一位の発表よ!
栄光の座を手に入れた作品は果たして……
第一位:魔王と勇者が不適切な関係。
「俺は魔王ハダルの息子、リファイ・ケウルス! 勇者を倒すためにやってきた! 勇者について、知っていたら教えて欲しい!!」
中二病としか思えない発言によりついた呼び名は――『魔王子様』。しかし何を隠そう、本物の魔族なのである。勇者に倒された父親の仇討ちを果たすため、異世界である地球に乗り込んで来たのだ!
しかしリファイと来たら、地球征服をしようとするわけでもなく。途中で出会った美少女・井寄琉羽のことばかり気になるし、お伴の美少女・ミルファには噛みつかれるし、思っていることをつい口にしてしまう悪癖のせいで状況は悪くなるばかり。そんなことで伝説の悪鬼羅刹と謳われる、憎き勇者を探し出し、倒せるのか!?(公式サイト)
あまあまーい!!(サキイカスルメ風)
まずひなたもも先生の表紙が刺さるわ!
制服着て、腰を曲げて、口に小指を当てて、おっとりした表情で見つめる琉羽を見てると心がとろけてくるわ~。
挿絵もシコリティ高いの!
美少女だけじゃなく、男キャラもどこか女々しいとこがあって、それを上手く表現できてるのよ! ゴツい男がいないのよ! 最高!
要するに、どのキャラも可愛いってこと!
エロゲーのシナリオ制作で鍛えられた日富美信吾先生の天才的なキャラ造形が光って光って光りまくってるわ!
イラストに惹かれ、胸(と男オタなら股間)を滾らせて文章を読むと……
「どうしたの?」
と、リファイが声をかけられたのは。
見れば、そこには長い黒髪の、とても美しい少女が立っていた。
この世界の人間は見た感じリファイたち魔族となんら変わらない。ならば、見た目どおり、リファイと同い年、一六歳だろうか。
清楚なシャツにスカート。
ほっそりした体つきなのに、胸は大きい。激しい自己主張をしている。
太い眉の下にある大きな瞳からは、ひたむきな意思みたいなものを感じ取ることができた。
肌は透き通るように白く、ふっくらした唇にはやさしげな笑みが浮かんでいる。
「綺麗だ……」
気がついた時には、思っていることがリファイの口から零れ落ちていた。
「え?」
少女が目を丸くする。
「そんな表情も美しい……」
また思っていることが口から零れ落ちた。
「な、何を言って――」
少女の顔が、かーっ、と赤くなるのを見て、リファイは自分が何を口走ったのか、ようやく理解する。
「あ、え、えっと、すまない! その、今は思っていたことが思わず零れ落ちてしまっただけで! ただそれだけなんだ!」
リファイとしては本当のことを告げて気まずくなった空気を取りなおしたつもりだったのだが、むしろ少女の顔をさらに赤くするだけだった。
「え、えっと、あ、ありがとう、ございます」
「い、いや、こちらこそ、どういたしまして」
あまあまーい!!(二回目)
魔王子と勇者って相容れない関係なのに、出会って早々に砂糖を吐き出すほどの甘々なやりとり。なにこれ最高じゃない! デレデレしすぎぃ!
しかも琉羽一人だけでも十分シコれるレベルなのに、そこに長女で妹ラブなOLの洲央と、三女でえっちな妄想しまくりの陽緒も加わるんだから、萌え度(と男オタなら股間)が何倍にも膨れ上がるわ!
間違いなく講談社ラノベ文庫で一二を争う傑作だわ!
さあ、この記事を読んだらAmazonでもどこでもいいから、今すぐ買いに走りなさい!
そして『魔王と勇者が不適切な関係。』『魔王、配信中!?』『チートな魔王の道具屋は、今日もJKJCが働かない!?』の続刊を実現させるのよ!
チートな魔王の道具屋は、今日もJKJCが働かない!? (講談社ラノベ文庫)
- 作者: 澄守彩,すし*
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/09/02
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