とある王女の書評空間(ラノベレビュー)

二次元世界のエリート美少女による、宇宙一クオリティの高いラノベブログよ!

イルファ「ふ、ふえぇえぇ!? ぬし何ばしとっと!? 何でアタシの口調ば変えるけん!? お願いやけん……個性を殺すんだけは勘弁してくれん……」――『Re:ビルド! ! ~生産チート持ちだけど、まったり異世界生活を満喫します~』

Re:ビルド! !  ~生産チート持ちだけど、まったり異世界生活を満喫します~ (ツギクルブックス)

 

 「魔王と戦いません。モフモフスローライフがしたいんです! 」

開拓ゲーム『クリエイト・ワールド』の世界でビルダー能力を駆使してスローライフを送る開拓系ファンタジー。

第2回ツギクル小説大賞 大賞受賞の話題作!



新人社畜だった主人公の村上創は、開拓系ゲーム『クリエイト・ワールド』のプレイ中に突如死亡。
気がつくと、ゲームと同じ世界に転生していた。
あらゆるものを生産できる『ビルダー』という能力(職業)を駆使して開拓を進め、ヒロインとゆるーいイチャラブ生活を満喫する創。
充実した生活を楽しむ創だが、そこに『クリエイト・ワールド』の世界を破壊しようと企む魔王軍の影が迫る。

 

ブログを初めて一年半。

このラノ協力者やダ・ヴィンチニュースのライターにはまだ誘われてないけど、少しずつ少しずつ知名度が上がってきてるし、レビューが評価されるようにもなってる。

最近だと、ツギクル公式に褒められるあたし!

 

 

 

ツギクルブックス作品は書籍化決定の度に応援ボタンを押してるから、スペシャルサンクスキャンペーンに毎回名前が載ってるのよね。

そこで気になったのが『Re:ビルド! ! ~生産チート持ちだけど、まったり異世界生活を満喫します~』 なの。

 

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京都弁を話すルシアと、熊本弁を話すイルファが可愛いっ!

 

 小屋の近隣を歩き回っていると、不意に人らしき声が崖の上から聞こえてきていた。

「誰かぁ~! 誰か、いませんかぁ~! もうあきまへん! 助けておくれやす~!」

 助けてという割に、妙にゆったりとした若い女性の声がした。だが、助けてと言われて助けないわけにはいかないので、土ブロックを崖にくっつけて階段を作成していき、一気に崖上まで登っていく。声の主は黒い大きな黒帽子と黒服をまとった若い女性だった。金色のウェーブの掛かった髪が、少女らしい幼さを残す顔とのアンバランスさを際立たせて不思議な魅力を感じさせる女性だった。

 身長が余り無かったので幼い少女かと思ったが、黒服の胸の部分を押し上げている塊の大きさは大人の女性に匹敵するほどの隆起を見せていた。

 これはフラグという奴だろうか? この場面を華麗に乗り切り、女の子を救出するともれなく、お付き合いできるという伝説の恋愛フラグというものか。

 だが、こんなイベントは『クリエイト・ワールド』の中では発生しなかったイベントだ。

 どうしようか逡巡している間に、金髪の少女が角ウサギに取り囲まれていた。少女がこちらの存在に気付いて転がるように助けを求めてくる。

「そこのおにーはん! お頼み申します! 助けておくれやす~!」

 縋るような眼でこちらを見られてしまえば、見殺しにするわけにもいかずに石の剣に持ち替えて、少女の周りを囲んでいた角ウサギ達を攻撃していく。

 ズバッ、ズバッ、ズバンッ!

 我ながら見事な剣さばきで角ウサギを退治すると、倒されたウサギから毛皮と肉がドロップしていた。あまりに手早く魔物を仕留めたので、少女は呆気に取られた顔でこちらを見ている。

 >ウサギの皮を入手しました。

 >ウサギの肉を入手しました。

 ドロップした皮と肉をインベントリにしまい込みつつ、少女に話しかける。

「大丈夫?」

「助けて頂きおおきに~。おにーはんの名前はなんちゅうのどすか~?」

 妙にゆっくりとした語調の喋り方をすると思っていたが、どうやら、少女は京都の方言を使っているらしい。異世界に来て、京都弁に出会うとは思っていなかったが、洋風な出で立ちの少女が使う京都弁は不思議な魅力に溢れている。

第三話 崖の上のヒロイン

 

 「ふ、ふぇ!? ぬし何しとっと。あっ、痛か、きつう縛り過ぎ。そうじゃなくて、何でアタシば縛っとるんさ。悪かばってん、ぬしと遊んでいる暇はなかんで、早う外してくれ」

「あー、悪い、悪い。申し訳ないが君をこのまま解放するわけにはいなかいんだ。どうやら、君は我が家に潜り込もうとした盗人らしいからね。家主としては許すつもりはないのだよ」

 縛られたおっぱいが窮屈そうにしているが、視線を合わせないようになるべく、冷酷な声でイルファを脅していく。俺があの屋敷の主人だと知ったイルファは顔色を蒼白に変え、カチカチと歯を鳴らし震え始めていた。

「ちがう!! 違うんばい。ゴブリンとコボルトの奴らが勝手に押し入ろうとしただけで、アタシはちゃんとやめろと指示ば出したんや。ばってん、あいつらはアタシの言葉ば無視して勝手に攻めて、勝手に死んでいった。アタシは無関係や。お願いや。殺しゃんで。この屋敷のことは黙っとるけん、お願いばい」

 縛られたイルファが腰を抜かして、地面を座り込んでしまい、ズリズリと尻を引きずりながら後ずさりを始めていた。

「ほほぅ……指揮官であろう君が死んだ部下達に罪を擦り付けて言い逃れをしようというのかい……まぁ、どちらにしても部下のしたことは君の責任でもある。ところで、君は随分といい身体をしているようだね」

 怯えるイルファが更に恐怖を感じるように、感情を削ぎ落した平板な声音と冷たい視線をイルファの身体に送り込む。視線の先を感じ取ったイルファが身を捩って視線から逃れようとしていた。

「嫌や、お願いやけん、助けてくれん。見逃してくれれば、実家から大金ば贈るけん。お願い、お願いする。この屋敷のことは記憶の中から消去するけん、解放してくれん!!」

「それは、もう無理だよ。君は我が屋敷を見てしまった。見られたからには我が屋敷の牢獄に死ぬまで繋いでおくか、この場で死ぬかの二者択一しかないのだよ。運が無かったと思い諦めるのだな」

「そぎゃん馬鹿な! そぎゃんのは嫌ばい! 解放しなっせ。アタシが集落に帰らんば砦から視察団が送り込まれて、結局ココが見つかってしまうだけやわ。今、うちば解放すりゃ、何もなかったと報告してぬしとは協力関係ば築ける。そうすりゃアタシの権限で匿うてやる。どうだ、そぎゃん悪か話やなかやろう」

 イルファは必至で俺からの助命を引き出そうとしているが、『クリエイト・ワールド』のゲーム知識からすれば、魔王軍リモート・プレース方面軍、ラストサン砦の設定は、魔王軍一の僻地の砦で通称『島流し』部署であると書かれた攻略記事が掲載されていた記憶がある。つまり、イルファは何かしらの大失態を犯して僻地勤務に飛ばされた士官であり、魔王軍の中でもさして重要ポストにいる士官ではないのだ。

 そうなれば、問題児の吹き溜まりであるラストサン砦の面々が、失踪者を真面目に探すとは思われず、逆にイルファを解放した方が襲われる可能性が高くなってしまう。

「近頃、人肌恋しくなってきてね。夜の添い寝をしてくれる者を探していたのだよ。ちょうどいい拾い物をした」

すらごつばいね? 夜の添い寝ってすらごつばいね? アタシまだ男性と添い寝なんてしたことなかし、急にそぎゃんこつ言われても困る。そうじゃなくて、何でアタシがぬしの添い寝係ばせにゃいけんの。絶対おかしかやろ!! 放せ!! 放してー!! あーん! 攫わるっぅー!!」

第五十話 死の接吻

 

特にイルファがたまんないっ!

魔王軍だから敵なんだけど、ドジっ娘の憎めないキャラで、ツクルに迫られて熊本弁で命乞いする姿、いじりがいあるわ!

おっぱい揉んだり抱きしめたりしたらどんな反応するか調べたくなっちゃう!

熊本弁の喘ぎ声を想像すると興奮!

 

これは書籍版発売が楽しみだわ~と期待してた矢先……

 

 

はあああぁぁぁぁあぁ!!!!???

方言キャラを標準語に変更って、正気!?

 

エステリオといい包囲殲滅陣といいマサツグ様といい、どうして余計な修正加えるのよ! あたしの期待返しなさいよ!

 

昨日立ち読みが公開されたから実際に確かめると……

 

books.tugikuru.jp

 

イルファ別人過ぎぃ!

書籍版は喋り方がただの小物だし!  

主人公にすぐ殺される噛ませ犬ポジションにしか見えないわ! 

 

・原作

 日暮れが近くなり始めた時刻に、スラっとした背の高い女性が、目の前に広がる綺麗に整理された庭園と生け垣を持ち、立派な防壁と幅の広い水堀に護られた館に視線を向けていた。

 ツクルの館に赤い瞳から視線を送っている女は、前髪をパツンと揃えて黒髪の長く垂らした髪を指先で弄んでおり、身に付けた鎧は露出度の高い革の鎧のようで、胸元は窮屈そうに盛り上がり今にも零れ落ちそうなほどのボリュームであった。

 この女の名はイルファ・ベランザール。人化の法を使って竜から人の身になったとされる高貴な竜人族の出であり、竜人族の証である喉元に鱗状の突起物が貼り付いている。

(……何が悲しゅうて、竜人族が、こぎゃん僻地のゴブリンやコボルト達の面倒ば、みなけらばいけんのかしら。まったく、ついとらんわね。魔王様に頭からお茶ばぶっかけたくらいで僻地任務とかって酷うなか? 確かに躓くものが無か場所で躓いたアタシも悪かったけど)

 

・書籍版

「こ、これは魔王陛下。こんな遠く離れた辺境に打ち捨てられたアタシを呼び出して、何の用です?」

 竜神族の女が舐めた口をきいてきたので、無言でギロリと睨みつけてやった。すると、オレからの視線を受けたイルファが驚いて身を震わせている。

「随分と舐めた口をきくようになったな。絶大な武力を誇る竜人族の一門とはいえ、舐めていると首をはねるぞ」

「ひっ!? こ、これは失礼いたしました。こ、今回はアタシに何用でしょうか? はっ! まさか、さらに僻地の勤務地に飛ばされるのですか? それだけはご勘弁を! この地ですら首都から数ヶ月もかかるのに、これ以上どこに行けと言われるので!」

 

口調が変われば当然印象も変わる。

 

「これより第32捜索隊はHフィールドの捜索を開始する。魔王様に栄光あれ!」

 私は砦に駐留していたゴブリンやコボルトを数体引き連れて、南に広がる霧の大森林を抜けて、無人地帯と呼ばれている地域を駆けずり回っていた。こんなクソみたいな仕事でも、キチンとこなせば昇進できるらしいと砦の司令官が言っていたので、辺境生活を脱するために死に物狂いで転生ビルダーと思しき者を捜索していたのだ。

 

イルファはそんなこと言わない!

あたしが求めてたイルファを返して

 

この大改造の背景にあるのは、読者の意見みたい。

最初は方言に好意的なコメントもあるんだけど、

 

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ほとんどは否定的。

「駄目」「くどい」「読みづらい」と批判されまくり。

 

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批判意見を受け入れての変更なんだろうけど、キャラの口調変えるってやりすぎ。 

狼と香辛料』で「ホロの廓詞が読みづらい」ってコメントがあったら直す?

あたしだったらしない。方言もキャラの属性である以上は作者のこだわりがあるはずで、変えるのは作者に確たる信念がない証拠だし、何よりキャラが可哀想。

そこは担当編集が何としてでも止めるべきだった。

 

ツギクルに褒めてもらったばかりで申し訳ないんだけど、今回は久々の酷評記事。

しかも書籍版じゃなくて試読レビューなのよね。

 

まだ発売前だから、この記事が広まれば売上は下がるかもしれないし、ひどければ打ち切りだって十分ありえる。

シンギョウガク先生やツギクルにとってはたまったもんじゃないでしょうね。 

 

でも慣れ合ったっていい作品ができるわけじゃないし、あたしだって御用レビュアーを目指してるわけじゃないから、批判するときは批判するわよ。

それに、シンギョウガク先生も酷評OKしてるしね。

 

 

仮に作品が売れるとしたら、コミカライズで振る舞いが描かれるとしたら、ドラマCDで声が付くとしたら、アニメ化でキャラが動くとしたら、その設定で魅力を感じるか。

だから『狼と香辛料』のホロは廓詞を話し、『魔法科高校の劣等生』の達也はスリムになり、『このすば』のカズマやめぐみんは若返った。

シンギョウガク先生と担当編集にはその意識があまりにも足りなすぎた。

 

最後に、日本マクドナルド元会長の原田泳幸(が言ったとされるけど真偽不明)の引用で締めくくるとするわ。

 

 アンケートをとると必ずヘルシーなラップサンドやサラダがほしいと要望があって商品化したけども売れたためしがない。 ヘルシーなサラダでなくメガマックが売れる。 お客は言うこととやることが違うからお客の話を聞いてはだめ。