とある王女の書評空間(ラノベレビュー)

二次元世界のエリート美少女による、宇宙一クオリティの高いラノベブログよ!

俺ルールで作家を次々と粛清する、「作家殺し」としか思えないなろう運営の狂気じみた独裁政治。

『絶対彼女作らせるガール!』二巻のレビュー構成を考えていたら、三月早々立て続けに作家の悲劇的なニュースに遭遇したわ。

 

『景品として異世界転生したら捨てられたので好きに生きようと思う』で第四回オーバーラップweb小説大賞《金賞》を受賞したしろいるか先生が、外部からの不正アクセス複垢を大量に作られBAN。

召喚獣ですがご主人様がきびしいです』で第4回ネット小説大賞を受賞したみゅうみゅう先生は、ディープキスが十八禁指定を受けて累積三回目の警告となりBAN。

 

 

しろいるか先生は、あまりのショックからかtwitterを鍵垢に。

複垢疑惑に関しては真偽不明の案件が多いから一旦置いとくとして、問題はキスシーンでBANされたみゅうみゅう先生。

しるどら先生なんかは「お上」に黙って従う日本人体質全開でルールに疑問を抱かず「BANやむなし」の意見表明をしてるけれど、多くの作家は運営の対応に疑問を抱いてるわ。

 

 

 

 

実際ディープキスなら『絶対彼女作らせるガール!』にだって出てきてるわけで、なろうでもOKだと考えるのは合理的判断じゃない? 非十八禁の商業作品で用いられてる描写がNGって判定はあまりにも理不尽。

運営のイカレっぷりに関しては、過去二回ブログで取り上げたわ。

 

ranobeprincess.hatenablog.com

 

ranobeprincess.hatenablog.com

 

運営の何が問題なのかっていうと、

 

  1. 警告の判断基準が不明
  2. 一度警告を受けると、履歴が何年経っても消えない
  3. 累積三回警告を受けるとBAN
  4. BANされると二度と復帰できない

 

の四点なのよね。

どれを取っても凶悪なのに、それらが四連コンボになってるという悪夢。

 

一つ目に関しては、シンギョウガク先生が愚痴ってたわ。

 

 

ここまで作家を困らせてるのに、運営は頑なに基準を公開しないわ。

マニュアルによると、「基準を意図的に回避させたくないから」ですって。

 

警告・強制削除の具体的な判断基準について公開して欲しいとの声もございますが、基準を意図的に回避しようとするケースもございますので公開致しかねますことを何卒ご了承ください。

基本の注意事項やルールについて|マニュアル

 

まともな人間なら北朝鮮レベルの狂気を感じるでしょうね。

「制限速度を公開すると、基準ギリギリで運転するドライバーが出てくるので公開いたしかねます」って言ってるようなもの。

 

法学の用語に「罪刑法定主義」というものがあるわ。

「処罰するためには、何が犯罪かを予め定めるべき」って考え方よ。

しるどら先生は基準非公開に関して「チキンレースが~」とかツイートしてたけど、チキンレースだろうとなんだろうと、自由が保証されるのが第一でしょ。

 

予め何が犯罪で何が犯罪でないかを定めておかなければ、人々は安心して自由に行動することができません。

どの行為が犯罪であるかが法定されており、「法定されたもの以外の行為で処罰されることがない」という原則が確立していれば、人は犯罪と規定された行為を避ける限り、自由が保障されていることになります。

つまり、罪刑法定主義は、自由主義の要請に基づくものだといえます。

司法書士岡川敦也の雑記帳: 罪刑法定主義

 

二番目から四番目に関しては、最早「作家殺し」と形容できるレベル。

 「BANされないように気をつければいいじゃん」という意見が出てきそうだけど、当たり前な話投稿数が多ければ必然的に警告を受ける確率も高まるわけで、書籍化作家みたいに何百話も投稿してるユーザーであればあるほど危ない。

参考までに、あたしが統計データを表にまとめてみたわ。

 

n (999/1000)^n 95%警告人数 (9999/10000)^n 95%警告人数
1 0.999 29956 0.999 29956
10 0.990 2996 0.999 29956
50 0.951 60 0.995 598
100 0.905 31 0.990 299
200 0.817 15 0.980 149
300 0.741 10 0.970 99
400 0.670 8 0.961 76
500 0.606 6 0.951 60
1000 0.368 3 0.905 31

 

左から項目を説明するわね。

まずnは投稿話数だと思ってもらえればOKよ。

次の(999/1000)^nと(9999/10000)^nは警告回避率。要するにそれぞれ一話あたり一〇〇〇分の一と一〇〇〇〇分の一で警告を受けると仮定して、n話投稿した時に無事な確率を表してるわ。

例えば一〇〇話投稿してるなら、警告率一〇〇〇分の一の場合は回避率九十・五%、一〇〇〇〇分の一の場合は回避率九九%ってこと。

 

最後の95%警告人数。これがちょっと難しいかしら。

上の例で警告率一〇〇〇分の一なら一〇〇話投稿して警告を受けない可能性が約九割、すなわち警告を受ける可能性が一割って話をしたわよね?

じゃあ一〇〇話投稿してるユーザーが一〇人いればその内一人が警告を受けてるのかっていうと、実は違うのよね。

「出現率一%を一〇〇回引いても必ず当たるとは限らない」って話。 

 

www.4gamer.net

 

そこで「これだけの人数がいれば九五%の確率で、少なくとも一人は警告を受けてる」という人数を弾き出したの。

n=100の例を挙げて説明すると、

 

  • 1話あたりの警告率が1000分の1の時、100話投稿してるユーザーが31人いれば、95%の確率で少なくとも1人が警告を受けている
  • 1話あたりの警告率が10000分の1の時、100話投稿してるユーザーが299人いれば、95%の確率で少なくとも1人が警告を受けている

 

ってこと。

実際は警告率一〇〇〇分の一だと警告受けてるユーザーは多すぎるだろうし、警告率一〇〇〇〇分の一だと逆に少なすぎるから、現実には数千分の一でしょうね。

 

活動を続ければ続けるほど警告を受けやすいシステムになってて(先述のように基準非公開だから回避しようにもできない)、確率的にもそれは当たり前なのに、一度警告を受けたら決して消えることなく、累積三回でハイさよなら。

「この会社では些細なミスも履歴を残します。ミスの履歴は一生消えません。どんな軽いミスであろうと、累積三回でクビです。過去に実績を上げた社員でも例外はありません」なんて会社があったらブラックどころじゃないでしょ。

 

一億歩譲ってBANは仕方ないにしても、それに加えてなろうへ二度と戻れないって完全隔離政策はどうなのよ。「規約違反者はいらない。綺麗な経歴の人間のみがユーザーであるべきだ」とでも言いたいのかしら?

アメリカのスリーストライク法でもここまで酷くないわよ。

 

ルールを明かさぬまま人々に行動させ、違反三回で死のトラップ。 

ヒナプロジェクトはデスゲームでも運営したいのかしら。

 

こういう問題こそ、ラノベブロガーが声を大にして取り上げるべきなのかもね。

 

 

召喚獣ですがご主人様がきびしいです

召喚獣ですがご主人様がきびしいです

 

  

召喚獣ですがご主人様がきびしいです ハル、おとなになりたい!

召喚獣ですがご主人様がきびしいです ハル、おとなになりたい!

 

 

この敬語JCがちょろい!――『俺もおまえもちょろすぎないか』

俺もおまえもちょろすぎないか (MF文庫J)

 

ちょろいとちょろいが出会ったとき――爆発的な化学反応が起こる!

付き合ってください!――少しでも“いい”と思ったらすぐに告白してしまう少年・星井出功成。そんな彼の前に一人の少女が現れる。初鹿野つぶら――彼女は、超がつくほど生真面目な性格で、どんなことでも真正面から受け止めてしまう子だった。誰にでも告白するナンパ男と思われている功成のことも、何か理由があるのだろうと一つ一つきちんと話を聞いてくれて……「好きだ!」そんな彼女に“俺のことを理解しようとしてくれた”と感動した功成は、すぐに告白! 対するつぶらは「私で喜んでもらえたのが嬉しい……この気持ちを理解したいのでもっと教えてくださいっ!」と、なんと付き合うことに!? 2人の恋路はまるで転がり落ちるように進展して――いく? 

 

ニ〇一七年のMF文庫Jは、二つの新作がシコリティの頂点を競い合ったわ。

JKが着用したブラジャーの匂いを堪能するという、作者のフェチズムを惜しげも無く開陳した『(略)』。

強引にディープキスをし、エッチさえも厭わない、究極のドSキャラをラノベの歴史に刻みつけた『絶対彼女作らせるガール!』。

 

ranobeprincess.hatenablog.com

 

ranobeprincess.hatenablog.com

 

ニ〇一八年のMF文庫Jはどんな作品でシコらせてくれるのか。

『絶対彼女作らせるガール!』の二巻発売が決まって更なる期待が高まる中、初月から怪物級の作品が現れたわ。

それが一月ニ五日に発売された『俺もおまえもちょろすぎないか』よ。

 

 

レビューを望む作者がいるところ、レビューを書くあたしあり。

エロゲライターが書いてるだけあって尋常じゃなくシコれる、抜きゲーならぬ抜きラノなのに、現時点でレビューしてるのがhisaと秋野ソラだけなのよね。

 

f:id:ranobeprincess:20180220104820j:plain

 

このままじゃ一巻打ち切りになっちゃうかもしれないわ!

 

ここであたしがレビューすることで、『絶対彼女作らせるガール!』みたいに知名度をやまのぼり……じゃなくてうなぎのぼり、ラノオンアワード受賞作にノミネートするくらいになれば、保住圭先生は売れてハッピー、ラノベ読みは名作に出会えてハッピー。

それに、二巻が出るならあたしに帯コメントが依頼されるかもしれないし!

 

まず目に飛び込んでくるのが、ヒロインであるつぶらが大きく描かれた表紙。

文字通り「つぶら」な瞳で手に取る者を見つめ、頬を紅潮させながら「そ、そんなことないです!!!!!!!」とやや動揺している姿は母性本能くすぐるわ~。

 

すいみゃ先生がtwitterに投稿してるイラストも、これがまたいいのよ!

 

 

かーわーいいーーーーーーーーーーっ!

 

困惑してる表情見てるともっと困らせたくなっちゃう!

バレーボール大の胸はガシって鷲掴みしたくなっちゃう!

ふわっとしたスカートから覗くお尻はサーッって撫でたくなっちゃう!

 

つぶら、激シコ!

 

ここで驚きなのが、つぶらって実は中学生なのよ!

学園もののヒロインは高校生が普通だけど、つぶらって中学生なのよ(二回目)!

 

 僕は普段、大人向けのゲーム(お察しください)のシナリオを書いています。

(略)

 なのでその旨、最初の打ち合わせのときに担当様に申し上げました。こんな人間ですけどいいんでしょうか、大丈夫なんでしょうか! みたいに。なんか怯えながら。

 よいのです、大丈夫です。と担当様は仰ってくださいました。だけでなく、僕に素晴らしい事実を教えてくださいました。

ラノベではJCヒロインが堂々と書けますよ」

「JC……ヒロイン!」

 そのときの僕の「パアァ……」みたいな笑顔になりっぷりと言ったらなかったと思います。

 と申しますのも、大人向けゲームはお察しの事情でヒロインの皆さんは全員十八才以上の大人の女性と決まっております。しかし僕が好きな年代はSCKDで言うとまさしくCでした。子供と少女の端境期ゆえの云々とか、身体はもう充分に女なのに自己認識がまだ追いついてないそのアンバランスさが云々とか、好きな(=書きたい)理由はいろいろありますがここではひとまず置いておきます。とにかく「そうか!」でした。

 

分かる、分かるわ!

 

あたしもJCは好きなんだけど、JCヒロインって『チートな魔王の道具屋は、今日もJKJCが働かない!?』の御中ぐらいしか思い浮かばないのよね。

JKヒロインはありふれてるし、JSヒロインは『ロウきゅーぶ!』『天使の3P!』、最近だと『りゅうおうのおしごと!』で話題だけど、JCヒロインってまだまだラノベではマイナーな存在。

保住圭先生にはもっともっとJCヒロインを布教してもらわないと。

 

中学生って良くも悪くも精神が未熟で、その辺りがこの作品の魅力なのよね。

つぶらがちょろすぎて、怪しいおっさんに誘拐されるんじゃないかって心配。

主人公の功成、高校生じゃなかったら完全に通報ものなのよね。 

 

「――好きだ!」

 

 俺は言っていた。

 自分で驚いた。

「え……あ……」

 初鹿野も、大きな目をさらに大きく見開いていた。

 さっきまでムスッとへの字になっていた唇が、ぱくぱくと開閉する。

 まだあどけなさが色濃く残る頬は、みるみるバラ色に上気していって。

 それは、彼女が俺の言葉をきちんと受け止めてくれてるからこそだって、分かって。

(ああ、そうか。そうなんだ)

 胸の鼓動が、身体中に響きわたるみたいに。

 自然と納得した。理解できた。

 

 ――今まで。

 この子いいなぁ、と女の子に対して思ってたのは嘘じゃなかった。

 親切にしてもらえたのは、素直に嬉しかった。

 だけど、そうじゃない。だから告白っていうのは、違ってた。

 こういうものだったんだ。

 この子ならひょっとして……と期待して切り出すんじゃなくて。

 この子が好きだから、付き合いたい。この子だから一緒に歩いていきたい……。

 

 ……これが、恋なんだ。

 俺は初めて、女の子に恋をしたんだ。

 

ちょろちょろーいっ!

いくらつぶらが功成の告白癖に理解を寄せてくれたからって、出会った日に告白するって早すぎぃ!

これがおっさんだったら「もしもしポリスメン?」って警察呼ばれるレベルだわ!

 

つぶらつぶらで断るどころかOK出しちゃうし!

 

「俺は、君が好きです」

「――――」

「今日、初めて会ったばっかりだけど、まだほんの少ししか話してないけど、でも、俺は君が好きになりました」

「あ、うあ、ぁ」

「君のことを大事にしたいって。君がそうしてくれたみたいに、俺も……君のことを理解したいって、思った。思いました」

「あうあうあぁっ……」

 夢中で言葉を紡いだ。懸命に、伝えた。

「君が話を聞いてくれて嬉しかった。君が頑張って理解して、尊重してくれたのが嬉しかった。だから、君もそう感じてくれたら嬉しい……」

「わ、わたっ、わたし、は」

「……俺と付き合ってもらえませんか。ずっと、大事にさせてもらえませんかっ」

「は――――」

 初鹿野つぶらという、俺が初めて恋をした女の子は……。

 

「はい……」

 こくん、と。頷いて。

 

 俺の初めての、彼女になってくれた。

 

ちょろちょろーいっ!

これじゃ誰が告白しても成功率一〇〇%じゃない!?

キモくて金のないおっさんが告白してもOKしちゃいそうなちょろさだわ!

 

 

しかもここまでのやりとりって第一章の五〇ページまでの話なのよ!

これほどまでにちょろすぎる作品は前代未聞だわ!

 

というわけで「あー俺もJCとお付き合いしてーよー」って願望のあるラノベ読みは、今すぐ『おまちょろ』を買うのよ!

保住圭先生は全国のラノベ読みに希望を与えてくれる救世主ね!

 

俺もおまえもちょろすぎないか (MF文庫J)

俺もおまえもちょろすぎないか (MF文庫J)