とある王女の書評空間(ラノベレビュー)

二次元世界のエリート美少女による、宇宙一クオリティの高いラノベブログよ!

kt60先生作品の中で一番いいんじゃない?――『食べるだけでレベルアップ! ~駄女神といっしょに異世界無双~』

食べるだけでレベルアップ! ~駄女神といっしょに異世界無双~ (ファンタジア文庫)

 

「ホントに異世界だな、これ」「アタシを養いなさい!」女神ローラの唯一の信者として、異世界へと召喚された少年ケーマ。彼に与えられたのは、食べたものの経験値・スキルをそのまま獲得できちゃうチートスキルだった!狩った魔物や異世界ならではのグルメを堪能するケーマの美味しい日々は、「ふえぇぇ~!」巨乳だけが取り柄の駄女神をイジったり、「ご恩は、一生忘れませんっ!!」助けたウサ耳娘に懐かれたり、なぜか美味しい思いも特盛りで!?そして気づけば彼は、凶悪な魔物すら鼻歌交じりで蹴散らせるレベルになっていて―。美味しく食べて国士無双な、異世界食べ歩きファンタジー!

 

f:id:ranobeprincess:20170319164616j:plain

f:id:ranobeprincess:20170319164626j:plain

 

kt60先生本人からリクエスト受けたのでレビュー。

ま、 元々するつもりだったしね。

『地球丸ごと異世界転生』が想像を絶するゴミだったからもうkt60先生は終わったんじゃないかと不安になってたけど、まだまだやれるみたいで安心したわ。

 

まず表紙がいいわよね。

リンゴ片手に、自信満々な表情のローラ。

あたし、巨乳キャラは好きじゃないんだけど、ちり先生のイラストは何故か惹き込まれるのよね。

 

もう一つイラストに関して言うと、ちり先生って頭の丸みを表現するのが上手。

『帰宅戦争』で初めてちり先生を知って、『瀬川くんはゲームだけしていたい。』の挿絵は*1かなりツボったわね。

巫女JKが小動物みたいで可愛いかったわっ!

 

f:id:ranobeprincess:20170319165857j:plain

 

『食べるだけでレベルアップ!』でもちり先生大活躍よ!

 

ニワトリに負けて泣くローラ!

f:id:ranobeprincess:20170319170912j:plain

 

「ありがとね! ありがとねえぇ~~~~~~~~~~~~~~~!!」ってアホの子みたいにはしゃぐローラ!

f:id:ranobeprincess:20170319171203j:plain

 

 女神バリアーで盾にされるローラ!

f:id:ranobeprincess:20170319171341j:plain

 

ちり先生がここまでいいイラストを描けたのは、kt60節が炸裂したからね!

まず主人公のケータは毒親育ちってのがいいわ!

 

 オレはちょっぴり、ジンときた。

 オレは異世界に呼ばれたが、わりと平然としていた。

 

 どうしてかと言うと、地球での暮らしがあまりよくなかったからだ。

 特に母親がアレで、家にいるのが辛かった。

 細かい話は省略するが、オレが自殺したとしても、まず世間体について考えるような母親である。

 父については恨みはないが、そういう母と離婚してくれていないことを理由に好きになれない。

 

この育ちの悪さ! まさにkt60先生の家庭環境ね!

なろう作家って実家が太くて、医者だったり年収一〇〇〇万だったりして、しかもそのエリート性を登場人物に仮託して「創作なんて金持ちの道楽なんだよ!」みたいな雰囲気醸し出しててたまにうんざりしてたのよね。

もっと「三次元はクソ! 二次元最高!」って作家がいてもいいと思うのよ。

だからkt60先生*2は好感が持てるわ。

 

あとはローラのアホの子描写!

「みゃあぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!」「ケーマあぁ~~~~~~~~~~~!!」「みいぃ~~~~~~~~~~~~~~~!!!」「おいしいぃ~~~~~~~~~~~~~~~~!!」とか、とても知の女神とは思えない語彙力が魅力的ね!

 

独特の比喩で食品レビューするシーンも好き!

 

「ケーマ! ケーマ! ケーマあぁ!」

 ローラが両手をギュッと握って、その場でじたじた足踏みをした。

  あーん! と口をあけてくる。

 かぽっと入れた。

 もきゅもきゅもきゅ。

 ローラは咀嚼し飲み込むと、両のほっぺたに手を当てて――。

「おいしいぃ~~~~~~~~~~~~~~~!!!」

 (><)な顔で感激した。

「なにこれ! おいしい! すごい! 爽やかすぎる若葉の騎士が、アタシの舌とこの街を、緑の香りの爽やかさで滅ぼす!!」

 

「ケーマ! ケーマ! ケーマあぁ!」

 そして駄女神ローラが、いつものようにじたばたと足踏みをした。

 エサを求めるヒナ鳥のように、あーん、と口をあけてくる。

 オレはサンドイッチを食わせてやった。

 もぐもぐもぐ、ごきゅん。

 ローラはいつもとおんなじように、咀嚼しては飲み込んだ。

「おいしいぃ~~~~~~~~~~~~~~~!!」

 いつもと同じ(><)な顔で、感激に震える。

「おいしい! すごい! おいしい!

 パンと混ざったお肉と脂が、とろとろバジューンなんだけど、パンのおかげでふっくらジューシー!! ビューティフル! 水着を着ていたモデルさんも、裸で貪る国士無双よ! すごい!!」

 

kt60先生の十八番である短文改行が活きたわね。

 

追記


アキバblogがあたしの感想にリンクしてくれたわ!

 

f:id:ranobeprincess:20170320232414j:plain

 

 

*1:表紙は頭が小さすぎ。

*2:ちょきんぎょ。先生。